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社長とは呼ばないで(裏M.A.P.)

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(再掲)《1984年6月30日のノート》

 
遠くが霞んで見える。だからきっと確かに夏なのだろうが、今日の雲は夏の形状ではない。といって春のそれでもない。こんなことが気になる自分が不思議だ。

「そうだ、声が似ているのだ」
そう気付いたのは昨夜寝床に入ってからだった。

そのせいだろうか。去っていった人々、去っていこうとする人々、彼らの事を書こうと思っていたのだ。それは、より重要な事に思えたのだ。だがそれは誠実でないような気がして、結局のところ放棄してしまった。確かに、近ごろ僕は「誠実」ということにひどくとらえられている。

岐路があった、こんな物の言い方が僕自身の思考を硬化させてしまうのを恐れて、つまり、だから「重要な事」を放棄したのだとも言えるのだが。

ともかく、ほとんどの人間関係が事務的になっている。
(1984/6/30)
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